70~74歳の高齢者講習の内容と料金、運転実技や所要時間などの覚え

70歳を前にした昨年末に県の公安委員会から「高齢者講習のお知らせ」というハガキが届きました。そこで近くの自動車学校で予約をとって昨日曜日に、自動車運転免許の更新の為に70歳~74歳向けの高齢者講習を受けてきました。
高齢者講習を受けるための料金や受講内容、所要時間、運転実技で注意すべき要点などを後日の覚えとして残しておこうと思います。
もくじ
高齢者講習の受講料金
私は岐阜県の人口9万人弱の地方都市に住んでいます。居住する地域や自動車免許の種類等によって違うのかもしれませんが、日曜日に受けてきた自動車学校での受講体験を綴ってみます。
事前の電話予約で13時40分までに集合という事なので、少し前に自動車教習所の受付へ出向き、受講料の5,100円(中型車の運転ができる普通免許)を支払うと共に、簡易視力検査を受けて持っていた免許証を預けました。
14時から始まる講習会の受講生は6人でした。
高齢者講習の内容と所要時間
講習の内容は大きく分けて自動車運転の実技と視力検査、そして安全運転のための座学です。
自動車運転の実技が約1時間、休息を挟んで視力検査と安全運転のための座学が約1時間の合計2時間です。
受講生は3人づつの2グーループに分けられ、私たちは最初に自動車運転の実技に向かいました。
自動車運転の実技は軽自動車で行いミスしても大丈夫!
運転実技に使用する車はワゴンRに似たマツダのAZ-ワゴンというワゴンタイプの軽四輪でした。
もちろん、オートマチック車です。↓

高齢者講習の講習車で使用したマツダAZ-ワゴンです
高齢者講習のコースの巡回順序や実技内容の注意点をこのページ以上に詳しく知りたい人は 自動車運転の実技は軽自動車を使用。ミスしても心配ない! もご覧ください。
小回りの利く軽四輪で、本来は普通乗用車で行う検定試験と同じコース上を走るわけですから、ほぼ毎日、車を運転している私には楽勝のはずだったのですが・・・油断した為か、バックの時に少し内側後輪を乗り上げてしまいました。

高齢者講習の運転実技コース
この時の詳細は、T字型の幅の狭い道路を左から入って三叉路をやり過ごしてから、T字の縦の道路にバックで侵入後、前進、左折して今来た道を引き返すというものですが・・・通常、一般道路で方向転換をするときは左にハンドルを切りながらバックしませんか?
それが、ハンドルを右に切りながらのバックだったものですから、少し早くハンドルを切り始めてしまいました。(スミマセン。言い訳です)
ちなみに女性に多いペーパードライーバーさんの為に記しておきますが、高齢者講習の運転実技は試験ではありません。
加齢による身体機能の低下が運転に及ぼす影響をドライバー本人に理解させるためのものですから、何度ミスしても、脱輪してもOKです。
運転実技の内容と主なチェック項目
運転実技の内容をざっと挙げますと、
●車を発進する際の後方確認
●車道に合流する際の確認
●路肩に停車している車を避ける(停車車両を避けたら速やかに元の左車線に戻る)
●右左折の際の車線変更
●右折の際の交差点への侵入コース(交差点中央まで直進してからハンドルを切り始める・ショートカットしない!)
●見通しの悪い場所での一旦停止と左右の確認と発進
●停止標識や停止車線での停止
●信号機に準じての走行
●バックで入る方向転換(私が右側後輪を乗り上げたT字路での操作です)
●S字コース(細い道に入る時、内輪差をとる為に頭をあまり振らない・振ってしまったら左後方確認をして、巻き込みに注意する)
●クランクコース(上記のS字コースと同様)
●段差の前で一旦停止した後に段差に乗りあげて止まる(段差に乗りあげる際、じょじょにアクセルを吹かす・急発進をしない)
などが主なチェック項目のようです。
同乗者3人全てのチェックが完了した後に、教官が模範運転を披露してくれたのですが、私の場合、「とまれ」の標識で十分に止まったかと問われると「???」でした。完全停止を心がげ手ください。
?の理由は、教官が「次の○番の札を右折」とか「左に」とか指示されるたびに、どうしてもその番号札に目が行ってしまい、標識をうっかり見落としたり、標識をはっきりと認識した覚えが無いのです。
また、コース周辺に作られたブロック塀などの障害物は、一般道と違って見通しが効くために、無意識のうちに安全確認を済ませてしまっている自分がいることです。
コースに入る前には、教習所のコースは見通しが利いてしまう為に安全確認がおろそかになりがちですが、「コース上のブロック塀は一般道の建物を模していて、実際は奥行きが有り見通しが利かないはず・・・」等と頭の切り替えをする必要があります。
いずれにしても私の場合、運転免許の認定試験でしたら確実に失格だったと思います。(汗
このページ以上に詳しく高齢者講習時のコースの巡回順序や実技内容を書きました。→ 自動車運転の実技は軽自動車を使用。ミスしても心配ない! (←をクリックしてご覧いただければ幸いです)
高齢者講習での視力検査
視力検査は両眼測定で静止視力と動体視力、視力回復時間と眩光下視力(夜間視力)を検査します。全ての検査は自動視力測定器で行われます。
下図の自動視力測定器のレンズを両眼で覗いてランドルト環(C) のマークの上、下、左、右のどこが切れているかを覗き、下部中央の10センチ程度の黒いスティックを環の切れている方向に倒して答えます。(判断力と敏捷性のテストでもありますので、素早く動かします)

視力検査機 右の機械が夜間視力検査機、左が静止と動体視力の検査機です。
私の場合、静止視力は矯正して1.0でした。第一種免許は両眼で0.7以上ということなので、やれやれです。
※高齢者講習の視力検査で更新に必要な視力に届かなくても合否はありません。ただし、免許の更新時に基準に達しなかった場合は免許更新ができません。免許の更新前に眼科医や眼鏡屋さんなどと相談して、基準の視力が出るようにしましょう。
動体視力の検査
【検査方法】
時速30キロで動いているという想定の、ランドルト環(C) のマーク切れ目方向にスティックを倒します。
私の場合、動体視力は5段階評価の4で75歳以上の評価では、やや優れているでした。
視力の回復時間(夜間視力の検査)
視力の回復時間は、突然暗闇になった時にどのくらいの時間で順応するかを計測します。
【検査方法】
・30秒の間、眩しい光を直視します。
・30秒後に突然真っ暗になり、暗闇の中にあるランドルト環の切れ目方向にスティックを倒します。
眩光下視力(夜間視力の検査)
眩光下視力は、暗闇で眩しい光を目に受けた状態で、どのくらい暗闇の中を認識できるかを計測するものです。
【検査方法】
眩しい光は、対向車のヘッドライトを想定しており、2ヶ所から放たれる眩しい光を目に受けている状態で暗闇にあるランドルト環の切れ目方向にスティックを倒します。
私は視力の回復時間と眩光下視力(夜間視力)の検査には閉口しました。(たいていの方が難儀されるようです)
私も事前にネットか何かでこの検査の詳細を確認しておけばよかったのですが、いきなりの「視力の回復時間」では未だ目に光を浴びている最中に、それらしきものが見えている気がしてスティックを倒したり、その後は気が動転してさんざんなあり様でした。
よって、わたしの視力の回復時間と眩光下視力は、(70歳の高齢者講習を受けに行ったのに)「75歳の平均より劣っている」というサンザンな結果でした。
不安になった私が教官に確認したところ、第一種免許の更新時には通常の静止視力検査しかなく、両眼で0.7以上の視力であれば免許更新はできるので、安心してくださいということでした。つまり、夜間視力と動体視力の検査は、第一種免許の更新には影響はしませんが、視力が落ちていることをドライバー本人が認識するためのものだったです。
もう一つの視力検査、視野角度の検査ですが、私が高齢者講習を受けた自動車教習所では、検査機は備え付けてあるのですが検査はありませんでした。
高齢者講習でビデオでの安全運転講座
最後に一般の免許の更新時に見るのと同じような、安全運転講座の高齢者向き?の動画を見て講習を終わりました。
高齢者向きの安全運転の心得の主なものは車間距離を充分にとることと、一旦停止は必ず停止する事でした。停止することによって、相手に自分の運転する車を認識してもらえるからです。
全ての講習が終わって高齢者講習終了証明書をいただきました。高齢者講習終了証明書が無いと70歳以上の方は、免許の更新ができないということです。
70~74歳の高齢者講習の内容と料金、運転実技や所要時間などの覚えのまとめ
高齢者講習を受けてきたので、後日の覚えとして料金や受講内容、所要時間、運転実技で注意すべき要点などを書き残しました。
70~74歳の高齢者講習は試験ではないので、現状は講習でふるい落とされるわけではありませんが、70歳以上の方は、高齢者講習終了証明書が無いと免許の更新ができないということです。
私の場合は、視力の回復時間と眩光下視力が平均よりも劣っていましたので、トンネルの出入りは特に慎重に行う必要があることと、夜間の運転を控えようかと思います。
事故を起こしてからでは遅いので…
運転免許の書き変え講習で、事故の写真や「ヒヤッ!」とした瞬間のビデオを見せてもらうと身が引き締まります。
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